fc2ブログ

H2O わくわく発見記

主に植物、科学、国際協力などの分野で出会ったこと、感じたことなどをまとめていきます。今日はどんな出会いが待っているでしょう?いくつになってもワクワク!みなさまよろしく!

カラコルムへの旅にて

0 砂漠
今回の旅で感じたのはモンゴルの自然の厳しさでした。見張るかすなだらかな大地に木がほとんど無いのは長い冬のせいかと思っていましたが、更に寒暑の差が激しいこと、乾燥、など諸処の条件が加わり、生き物にとってかなり厳しいためだとわかりました。
チンギスハーンの時代には馬に乗った人が草原の草に隠れるほどだったと聞いていますが、今は地面に這うような短い草丈の草ばかり。
時々写真のように砂だらけの大地にぽつんぽつんと木が生えているような場所をみます。
これは土地の砂漠化が進行し、草木が一本もない砂漠になる一歩手前の場所のようです。
そんな場所で、ラクダのりの観光ツアーを営業している人たちもいました。モンゴル人の家族連れが利用してました。遊牧民さん達はたくましいです。尊敬。
0 SDSC03150
湖も所々にあるのですが、水が干上がると水に溶け込んでいた塩分が白く残っていました。
0 DSC03343
元々海の塩分は大地の塩分が川の水によって運ばれて集積したものですから、同様に外に流れ出す川と繋がっていないこのような池や湖は周囲から塩分を含んだ水が流れ込み、集積してこのようになるのでしょう
大きめの湖が干上がった場所は広範囲にわたって白くみえます
1 SDSC03265
この塩分を、家畜になめさせる塩として集めている人たちもいました。
2 sDSC03264
さて、このような場所で、所々地面が不気味に赤くなっているのが見えました。
3 SDSC03345
モンゴルの塩湖にサンゴソウがあるのを聞いていたので、それかも、と思って車を止めてもらったら、まさにそうだったので大感激!
4 SDSC03344
良くこんな場所で、と思うような地で生きていますね。競合者はほとんどいないと言っていいでしょう
赤い色は強い陽ざしから身を守るための色ですね
5 SDSC03346
このような場所に生えていたマメ科の花。
6 SDSC03348
葉がこのように肉厚でした。驚き!
7 SDSC033481
キンポウゲ科のキツネノボタンのような花もありました。塩分に強いんでしょうか。
8 SDSC03349
夢中になって写真を撮っていてふと目をあげたら向こうにやぎの死骸・・・・何があったのかはわかりませんが少しでも弱ったら生き抜いていけないだろうと思います。
9 SDSC03350
草原のほとんどはホスタイでもご紹介したムレスズメの仲間の灌木が主でした
10 SDSC03327
白いふわふわしたものが見えて、何の果実? ムレスズメはマメ科だから、絶対種子はあんな風にならないし・・・と思ってよく見たら、冬毛が抜け落ちている羊たちの羊毛が飛び散っているのでした。これを集めたらけっこうになるかも・・・・
11 SDSC03147
こういった草原で見たものは・・・
Asteraceaeキク科 Leuzea uniflora
12 Asteraceae Leuzea uniflora SDSC03337
総苞が不思議な形ですね。
13.jpg
ホスタイやシャタンで見て気になっていたこの不思議な植物がどうなるのか、やっとわかりました。
14.jpg
原野の白い花の塊は何?
15 Labiatae Panzeria lanata SDSC03324
Labiataeシソ科 Panzeria lanata
16 Labiatae Panzeria lanata SDSC03144
花が毛深いですね。特に上唇弁の上の毛!
17 Labiatae Panzeria lanata SDSC03146
これを見ていてオキナワクルマバナとインドで見たしそかも同じようない花弁、上唇弁の毛、赤い葯があったのを思い出しました.これはその2つ
17 オキナワクルバマナ と インドの薬草
3つの花を比べてみました。祖先はきっと同じなのでしょうね暑く湿度の高い地に生えるものと寒冷乾燥の地に生えるもの。正反対のような環境にそれぞれ適応して生きてるんですね!
17 シソ科
大地が白く見える気がしたと思ったらたくさんの丸い花が咲いています
18 Convolvulaceae  convolvulus ammanii sDSC03315
正体はこれ、Convolvulaceae ヒルガオ科 convolvulus ammanii
19 Convolvulaceae  convolvulus ammanii SDSC03312
エルデニゾーの寺院の中で、もう一つヒルガオ科の植物を見ましたConvolvulus arvensis こちらは葉がいかにもヒルガオ科。前のものは葉が違っていました。ヒルガオ科であんな葉のものは見たこと無かったです
20 Convolvulaceae Convolvulus arvensis SDSC03230
草原を黄色く染めていたのはScrophulariaceaeゴマノハグサ科の Cymbaria dahurica でした。
21 Scrophulariaceae  Cymbaria dahurica SDSC03302
小さな体に大きな花。高山植物と同じ戦略ですね
22 Scrophulariaceae  Cymbaria dahurica sDSC03304
こんな黄色い花もありました。名は不明 調べます
23 SDSC03335
何科でしょうねえ~~
24 SDSC03334
たくさんあったイネ科はHordeum brevisubulatum
25 Hordeum brevisubulatum SDSC03188
ジンチョウゲ科のStellera chamaejasume もあちこちにあって原野を彩っていました
26 SDSC03270
草原にかすみ草のブーケか?? 
27 SDSC03310
近寄ってみたらやっぱりナデシコ科、はこべの仲間でした
28SDSC03138.jpg
少し小石の多い瓦礫地では別の植物が見られました
29 S
ナデシコ科 葉が被針形なのがユニークです。広がった形も!写真は撮りにくかった・・・
30 SDSC03113
単子葉類、ユリ科でしょうか? 名は不明
31 SDSC03115
ホスタイのが礫地でもあったマメ科の植物。毛深いのが面白いです
32 SDSC03114
にてますがこちらはシソ科 何かな~~
33 SDSC03186
バラ科。相変わらずこの仲間は種類がたくさん!
34.jpg
イブキジャコウソウがありましたよ!Labiatae シソ科Thymus gobicus 日本と同種ではないけれど近いのでしょうね。地面がべったりピンクになっている場所もありました。
35 Labiatae Thymus gobicus sDSC03134
日本はセリ科だらけですがこっちへ来て始めてみました、セリ科。名は不明
36 SDSC03195
岩陰には大型のシソ科が。Lophanthus chnensis
37Labiatae Lophanthus chnensis SDSC03135
さて、こんどは人里の植物 といっても原野にもあるかもしれませんが、環境的にどこに入れていいかわからなかったもので・・・
これはマメ科のMwdicago ruthenica
38 Leguminosae  Mwdicago ruthenica SDSC03251
全体の感じはこんな感じ。相変わらず、マメ科、多いです
39 Leguminosae  Mwdicago ruthenica SDSC03259
地面にべったり張り付いていたこの花。Primulaceae サクラソウ科のGlaux maritimaが一番近いかなあ。自信ないです
40 Primulaceae Glaux maritima SDSC03232
41 Primulaceae Glaux maritima SDSC03233
ある場所の道路沿いに植えたように1列になっていた植物がありました
42 Solanaceae Hyoscyamus niger  SDSC03368
Solanaceae ナス科Hyoscyamus niger
43 Solanaceae Hyoscyamus niger  SDSC03364
網目模様の花弁が何ともユニークでした
44 Solanaceae Hyoscyamus niger  SDSC03367
目的の遺跡の方はぼんやり見て、原野を走っているときは目を皿のようにして違う環境、違う植物を見つけては「止まって~~~!!」。で、止まったときにはだいぶ走りすぎているので、かけて戻り、写真を急いで撮ってはかけて戻る、こんなでしたので、あまり成果は上がってないのですが、お許しください。
45 DSC03261
何回も車を止めてくださった大家さんに心から感謝しています。普通のツアーだったらこんなことしてくれなかったはずだから。ありがとう!!!!!!

スポンサーサイト



  1. 2012/06/20(水) 13:00:41|
  2. 植物
  3. | コメント:3

世界文化遺産の地カラコルムに行ってきました

カラコルムという地名を聞いたことがある方は多いでしょう。長いことモンゴルの首都であった町です。それだけでなく、中国の土地になったことがあったり、様々な国の人々が行き来し、チベット仏教、仏教、キリスト教、イスラム寺院など様々な宗教の建物があったりした国際的な町で、そのため多くの遺跡があり、世界文化遺産に指定されました。
 今は「昔の光、今いずこ」の砂漠の中のひなびた町になっています。これがカラコルムの町の眺め
1 SDSC03182
町の外れの丘に立つ巨大モニュメント。中央の三角のものはオボーという周囲を回って祈りを捧げるもの。
2 SDSC03183
手前に町がありその向こう側はオルホン川になっています
これが反対側の眺め。オルホン川。水量豊かな清流で、乾いた大地の中でここの地が町になる条件はそろっています。
3 SDSC03180
遺跡の中でもエルデニゾーという寺院群が有名。ここに行ってきました。寺院の周囲の外壁には写真のような白い仏塔があって、エキゾチック。塔は108つ、日本の除夜の鐘の数と同じで、意味的にも煩悩を封じると云う意味があると聞きました
4 入り口
広々とした境内。いくつもの寺があります
5 SDSC03219
一番有名なのは写真左の3つ並んだお寺で、それぞれの内部に釈迦の子供時代、成年期、老年期の像がまつってありました。壁に掲げられた絵にはインドの顔や手足のたくさんある神々が描かれていました。写真撮影が有料で結構高かったので、あきらめました。
これがその寺院に入る入り口。ちゃんとガイドさんがいて、頼むと案内してくれます。英語で説明していただいたのでよくわかって面白かったです
6 SDSC03228
向こうにある寺はチベット仏教のお寺です
7 SDSC03226
ソボルガン搭
8 ソボルガン搭
ダライラマ・ゾー
9 ダライラマ・ゾー
異世界に行くような門をくぐって
10  SDSC03243
ここはラブラン寺。チベット仏教の僧達が一心に経典を読んでいました
11 ラブラン寺
この四角いものがその経典だと思います。
西遊記の孫悟空達がもらったお経もこんなふうにしまってあったのではないでしょうか
11 SDSC03245
経がマニ車のような台にも乗せてありました。
もちろん境内にもマニ車がありました。これをなぜて回すと1回回すごとに1回経を読んだのと同じ事になるので功徳になるわけです
12 SDSC03237
こんな大きいマニ車もありました
13 SDSC03225
モンゴルの人たちは縁起物が好きなので、観光地にはたくさんのお守りや縁起物が置いてありました。高かった!!日本のお守りなんかの感覚からすると10倍くらいの感じでしょうか
14  SDSC03189
遺跡を集めた立派な博物館もありました。ハラホリン博物館。ここもガイド付きで拝観
15 SDSC03199
王の墳墓が発掘され、その遺跡の説明をCGで説明。
16 SDSC03200
これはそのお墓のレプリカです
17 sDSC03209
周囲を守っていた人形。顔に親しみが持てますね
18 SDSC03208
侍従達の像でしょうか
19 SDSC03206
ハラホリンから西に47Kmいったホショーツァイダム遺跡の博物館。新しい博物館でこれも立派でした。
これも王の墳墓にあった石柱が、原野に転がっていたのが発見され、8世紀ごろのトルコや中国など多くの国との交流があったことがわかりました。(ここも有料のため写真が撮れず)
20 SDSC03263
さて、今度の旅に連れて行ってくれたのは私の大家さん。
21 SDSC03140
私のことを「友人」と呼んでくれ、本当に良くしてもらっています。いろいろなところにいつも連れて行ってくれるのはこの方です。公共交通機関で、しかも一人でどこかに行くことはモンゴル人でも出来ない国にあって、いろいろなところに連れて行ってくれ、面倒を見てくれるこの方は神様みたいです
広い原野をどこまでも続く道。舗装が悪いことが多いのでドライブは神経を使います
22 SDSC03110
神々しい眺め
23 SDSC03141
原野には道があるのですが標識がなく、一歩間違うと全然違う所に行ってしまうので、遊牧民さん達に聞きながら<進みます。外国人には無理な行程
24  SDSC03271
お昼は自分たちで持っていった食事を食べます。木陰なんて夢のまた夢。でも見晴らしのいいところで食べるお昼は最高!
25 P1050545
夜は川辺や湖の畔でテントを張って泊まります。これもまた大自然につつまれた素敵な体験
26 SDSC03278
27 SDSC03277
みんなでご飯を作ってなかなか豪華でしたよ。
28 SDSC03162
今回見られた主な動物をご紹介。これはアネハヅル。いつもつがいでいて、何回か子連れにも会いました。
29 アネハズル3
ウギ湖に舞い降りる白鳥。モンゴル語でホンといいます
30 ホン
湖の畔にはものすごい数のネズミがいました。私たちは可愛いって思いますが、病気を持っていたり、食べ物を荒らしたり、土地を荒らす彼らはモンゴルの人たちには害獣のようでした。
31ネズミ
今回は道の中央に馬や羊などの家畜がたくさんいました。単に道を横切っているときもありましたが、急に熱くなって大発生した虫たちをよけるために虫のいない道路の上で避難していることもありました
32 馬の群れ
今回も文化や自然、新しいものをたくさん見た有意義な旅でした。次は植物編です


  1. 2012/06/20(水) 08:19:00|
  2. その他
  3. | コメント:0

プロフィール

エイチツーオー

Author:エイチツーオー
ただいま海外シニアボランティアとしてモンゴルに派遣されています。植物と科学実験大好きです。
モンゴルではなかなか簡単に植物観察ができませんが、素敵な出会いがあったらUPします。皆様よろしく!
植物は素人ですので記事に間違いがある可能性があります。間違っていましたら教えてくださいませ。この場でまとめながら勉強したいと思っています。よろしくお願いいたします。

ようこそカウンター

カレンダー

05 | 2012/06 | 07
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

検索フォーム

カテゴリ

未分類 (4)
植物 (105)
その他 (1)
動物 (2)
写真 (1)